満ち欠けの物語

結果は現実逃避ポエミーブログ

魔法の言葉

to you(ジャニーズWEST) を昨日から繰り返し聴いている。

永遠だとか 一生なんてな どこにあるんだ

(to you /ジャニーズWEST)

出会いと別れは絶えず起きる。

いや、そもそもわたしは錯覚しているのかもしれない。線のように理解している時間の経過は、もしかすると点の集合であり、いま同じ時間を過ごしている誰かは、重なった線上にいるのではなくて、点と点がぶつかった部分、それもまたひとつの点でしかないんだ。  

大切だと信じるあのひととの時間もまた、交差点に過ぎない。わたしの点は、いつも理想の場所からずれていく。誰かの点は、いつか刻む場所を現実からここではないどこかへと変える。

 

自分の点を打つ先すら定められないのに、大切な誰かの点を打つ位置を指先ひとつでどうにかしようとするなんてどう考えても愚かだ。

一方で、ひとは名前も知らない誰かに押されて、予測と違う場所へと点の位置を変えてしまう。数ミリずれたその先の世界はさらに変わっていく。

 

何一つ影響力を持たないわたしのような人間でも、どこかのだれかに作用してしまうことはきっとある。

バタフライ・エフェクト。それは意図せず大きく広がる可能性もある。

何もできないながら図々しくも一丁前に、わたしが与える作用が誰かにとってはポジティブな効果をもたらしていてほしい、と思う。そのために何ができるのだろう。

 

何だっていいじゃん love you やっちゃいな

(to you /ジャニーズWEST)

to youについて、作詞者(作曲も担当)の重岡大毅さんは「『youやっちゃいなよ』は魔法の言葉だった」「ジャニーさんが亡くなって、(youやっちゃいな、を)言えるのは言ってもらっていた自分たちしかいないと思った」と何度か発言している。

そして、youの前に"love"をあえてつけた。自分(たち)はその言葉にいつも愛を感じたから挑戦できたのだろう、と。

 

愛だけではひとは動けない。愛は魔法ではない、呪いでもある。


ただ、誰かに、いや、「あなた」に何かを伝えるそのとき、わたしの言葉の前に"love you"をつけたら、それが万が一にも届いたとしたら。ひょっとすると点を打つ位置は変わってくるのではないか。

 

残念ながら、人間的にも金銭的にも「youやっちゃいなよ」をいつでも言ってドーンと構えていられるほどわたしのキャパは広くない。まぁ他人にももともとそう期待はされていない。

だから結局ここまでの話は単なる自己完結で終わってしまうのだが。

だとしてもせめて、わたしは"love you"を忘れないでいたい。再会を願いながら笑顔でサヨナラできる日がほんの少し増えるかもしれないから。

 


ジャニーズWEST / New Album『W trouble』╰( W )╯