満ち欠けの物語

結果は現実逃避ポエミーブログ

『間違っちゃいない』を詩として読む

ジャニーズWESTの5枚目になるオリジナルアルバム、WESTV!が現在、絶賛好評発売中です。

何でもありの全方位型バラエティーアルバム(ってなに?)という謳い文句に偽りなしのクールからコメディまでぎゅっと詰まったとても楽しいアルバムですが、なかでもぜひ知っていただきたい名曲、それが重岡大毅・濵田崇裕・神山智洋ユニット曲『間違っちゃいない』です。

なんと重岡くんが作詞作曲に挑戦、自らの関ジュ時代の経験をもとに書いた激エモ曲として全西が涙したと話題の曲です…が。

 

間違っちゃいないを詩として読んでみる

 

曲を切り離し重岡くんの過去も切り離して単純に紡がれた言葉を読み解いていくという試みです。

そしてできれば、ジャニーズWESTを知らない方にも、もちろん十分知っている方にも、詩人重岡大毅の才能と可能性を感じていただきたく存じます。

 

それでは、以下『間違っちゃいない』の歌詞と解説(というか横やり)です。

 

『間違っちゃいない』

作詞 重岡大毅

 

涙一粒

(小さなものに焦点を当てたクローズの視点)

星降る夜に

(広大なパノラマの視点)

(「一粒」↔「降る」という言葉から想起される「無数」の星)

(涙と星はどちらも「光る」もの)

光れない 馴染めない

なぜ同じ様に

生きれないの

(光れ「ない」/馴染め「ない」/お「なじ」/生きれ「ない」ai音の韻)

(光る「涙」「星」↔「光れない」)

(否定的な「ない」)

 

予定詰まった

カバン捨てて帰ろうかな

眩しい近所の夜空

(予定の詰まったカバン=窮屈さ↔夜空=解放感)

(眩しい↔夜空=暗い)

(近所↔空)

 

間違い探しの世界で

赤ペン持つのかい

インクが足らないね

(「まち」/「がい」/さ「がし」/せ「かい」/持つの「かい」/足ら「ない」ai音の韻)

 

間違っちゃいないよな

(ネガティブな「間違い」を打ち消す肯定的な「ない」)

(「よな」問いかけ)

君と出会ったことも

夢を信じることも

答えに牙むいてさ

(答え≒「同じように生きる」「間違い探し」「赤ペン」)

何度も何度でも

さよなら上の空

僕は僕で僕なんだ

間違っちゃいない

間違っちゃいないんだ

 

ないものねだり

(1番Aメロの「ない」:「光る」「馴染む」「同じように生きる」)

タラレバを振り払う

朝の占い

横目で順位気にしてさ

(「ない」/ね「だり」/うら「ない」ai音の韻)

(な「い」/ねだ「り」/振「り」/占「い」/順「い」/「きに」i音の韻)

(「朝」↔「夜」「夜空」時間の変化)

 

理想と現実で結ぶ靴ひも

歩けるかな

教えて近所の青空

(靴ひも=足元↔空)

(青空↔夜空)

(1番では帰り、2番は行き)

 

ぐるぐる渦巻く世界で

君が花びら

花丸作れるね

(花丸↔赤ペン)

(「ぐるぐる」「渦巻く」「花丸」形状の重なり)

(花丸=良い評価)

 

間違っちゃいないよな

消えたくなった夜も

(=カバン捨てて帰ろうかな)

逃げたくなった朝も

(=歩けるかな)

まぁまぁカッコいいんじゃない

(肯定のワード)

泣きたくて泣けなくて

“お疲れ ”と夕日がほら

(夕日:星)

君は君で君なんだ

間違ってもいい

間違ってもいいんだ

 

(「きみ」/「いい」i音の韻)

(「いい」↔「ない」)

(1番は夜、帰り道、否定的→2番は朝~夕方、出発、肯定への変化)

 

頑張れなくていい

嫌になったっていい

情け無くていい

ダサくていい

怖くなってもいい

どんな自分だっていい

(否定的ワード+承認「いい」による肯定)

 

どうしようもないくらい

どうしようの繰り返し

(「どうしよう」を意味違いで重ねる)

誰が明日を知ってるんだ

(「明日を知ってる」≒「間違い探し」「赤ペン」「答え」「占い」)

誰にも解らないから

(ここまでの否定への否定。「答え」を知る誰かなんていない→「間違っちゃいない」という結論へ)

 

君と出会ったことも

夢を信じることも

答えに牙むいてさ

間違っちゃいないよな

目が合う近所の空

僕は僕で僕なんだ

 

間違っちゃいない

間違っちゃいないんだ

間違っちゃいない

間違っちゃいないんだ

(否定的ワード「間違い」の否定「ない」+断定→強い肯定)

 

間違っちゃいないよな

間違っちゃいないよな

(いない「んだ」→いない「よな」あえて最後に逡巡することにより残る余韻)

 

 

 

ね、、、重岡先生の詩すごくないですか???(語彙力の死)

他にも解釈のしようはいくらでもあって、例えば「近所の空」とは何か?とか「君」は誰視点の「君」なのか?などなど。

詩だけでもこれほどまでに美しいこれらの言葉たちが、重岡くんのキャンディボイスとジャニーズWEST二大実力派安心パック濵田神山の柔らかく安定感ある歌声に乗った「間違っちゃいない」は最高の曲に仕上がっています。

しかもライブでは3人の弾き語りということで…さらに胸に訴えかける出来になるのではないでしょうか。まさに「間違っちゃいない」。期待しかないですね!

折に触れては重岡くんのファンの人って幸せだろうな…と羨ましくなりますし、重岡くんがセンターでいてくれるグループを好きになってよかった!と思わせてくれる素敵なアイドルです。

 

みんなWESTV!聞いてね!!!