満ち欠けの物語

結果は現実逃避ポエミーブログ

誰かの願いが叶う頃あなたは~音楽劇マリウスを観て①~

【注意】音楽劇マリウスのネタバレを含みます。未観賞の方はご注意ください。また、レポではないので音楽劇マリウスの詳細なレポートを読みたい方のご希望にも沿えません。ご了承ください。

 

 

 

 

音楽劇マリウスを観に行きました。

まずビジュアルが最高に好きだから期待度がとんでもなく高かった。照史くんが前髪伸ばして横に分けてるHOPE時期じんすばスタイルの髪型が照史くんのヘアスタイルのなかで一番好きだし(前髪下ろしてるのはまたちょっと別なんですが。アレの戦闘能力は一度スカウターで測ってほしいですね。それかこっちの防御力がゴミなんですかね)髭の男の人は苦手なんだけど照史くんは男らしさが増してステキでしかもヒルナンデスで照史くんが痩せてきてるの確認済だったしこれは最強の仕上がりだな?と構えて観に来たわけです。

でも舞台って盾(うちわ)も剣(ペンラ)もないノーガード状態だから圧倒的にこっちが不利ですよね。まぁボコボコにされるのも覚悟の上でした。

 

それで、案の定打ちのめされたわけですが。

 

ちょっと、かなり、思っていたのとは違った。

 

 

いや照史くんはメチャメチャかっこよかった予想の831831831831倍くらいかっこよかったかっこよすぎてかっこよかった以外の記憶がちょっと曖昧になるくらいに

 

 

ただこう、髭だし髪の毛上げてるし大人の男!男の色気!みたいなものを予想していたんですが、あ、色気はもっっっっっっっの凄いんですが…。フラメンコのステップを踏む脚、筋肉の浮き出る腕、拭う汗、ちらりとのぞく舌…(これらはまたじっくり書きたい)。

 

それでもマリウスは24歳の男の子だった。

 

これは私がもう30歳になるという年齢なので、若いお嬢さんたちやもしくはもう少しお姉さま達が感じるのとまた違うのかもしれないのだけれど、私にはマリウスはまだまだ青く夢を追いかける男の子に見えた。

同時に、それは彼が目を瞑っても歩けるという彼にとってのホーム松竹座がそうさせているのかもしれない、とも思った。

 

私は20代前半の照史くんを知らない。

当時の彼は最後のチャンスだとデビューを必死に追いかけてその手にして、でも望んだ形に簡単にはならなくて、もがいて苦しんでがむしゃらに走っていた頃だったはずだ。

夢を掴むためには時として自分の幸せな未来さえも捨てる20代の青年を、照史くんはどう考えながら演じていたのだろう。

マリウスは夢と愛の狭間で悩みながらも、結局自分の選択が家族や恋人や、そのほか彼が関わる人たちみんなを巻き込むとあまりわかっていなかったように思う。

それこそが若くて無謀で愚かで、眩しかった。

夢を夢見て熱に浮かされたようなキラキラした瞳の1幕、夢が叶い一転して俯きがちに陰を背負った表情の2幕、どちらもそれぞれに胸を締め付けられるような気持ちがして。

 

同時に夢を見ていた彼と叶えたあとの彼、そして彼をずっと見ていた人たちのことを考えずにいられなかった。

 

あくまで舞台の話で、照史くんは照史くんではなくて1931年のマルセーユに生きるマリウスとしてあの場にいたのは確かだけれど、それでもほんの僅かに24歳の桐山照史をあの場所で感じたのは私の感傷だったのか。

 

答えは一生わからないけど、あの頃に、そして今もこれからも、もしかするとマリウスのように照史くんは照史くんの幸せを犠牲にする選択をしているのかもしれなくて。

 

もう思い込みでも妄想癖でもなんでもいい。声を大にして言いたい。あなたの選択によって幸せを感じられる人はここに、そしてこの世にとてもたくさんいることを。だからどうかあなたが苦い顔でこの場を去っていく日は永遠にありませんように。

 

 

 

まぁ色々言いましたがもう本当にかっこよかったですし心の中ではほぼ全てのシーンでキャーキャーでしたよ。

偶然お隣になった受験生さんお話してくれてありがとう。貴女が絶対に志望校に受かってこれから幸せな生活を送れるようにずっと祈ってます。いつかまた会えるといいなぁ。